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トフマクとは

トフマクとは、金属、ガラス、樹脂、ゴムなどの表面に形成したシリカ(SiO2)薄膜を指し、日東商事(株)の登録商標です。
トフマクは石英に匹敵する硬さ、耐薬品性などの性能を持つ非常に硬い膜で、皮膜を複合化する事で非粘着性も有する事ができ、下記のような特徴があります。
トフマク前駆物質の有機溶媒溶液(基本は、キシレンorジブチルエーテル)を塗布液として用い、大気中で焼成することにより、大気の水分や酸素と反応し、高純度シリカ(アモルファスSiO2)膜が得られます。

トフマクの特徴

塗布後溶剤が揮発すれば速やかに硬化し、比較的低温(100~150℃)の処理で、石英に匹敵する性質の硬い皮膜が得られます。 非常に薄い膜厚(2μm以下)が得られます。
1液性の処理液を用いるので、取り扱いが容易です。
競合材料(ゾル・ゲル法によるシロキサン)ではシリカ中に有機基が残存し、薄い膜しか作成できません。

トフマクの組成

トフマクの成分はシリカ(SiO2)です。

トフマクの種類

トフマクには主に次の3種類のタイプがありますが、他にもお客様のニーズに対応してさまざまなオプション設定が可能です。

  • 高温硬化タイプ(300~500℃硬化)
    金属、セラミックス用
  • 低温硬化タイプ(80~300℃硬化)
    金属、樹脂用
  • 常温硬化タイプ(室温~150℃硬化)
    樹脂など用

トフマクの性質

トフマクは以下の性質を持っています。また、表のような物性を持っています。

  • 石英並みの硬度があります(非常に硬い)
  • 被処理材への密着性が良好です
  • 無色透明です
  • 耐熱性が優れています
  • 耐酸性が優れています
  • 電気絶縁性が優れています
  • 非粘着性、滑り性が優れ、異物付着防止の効果があります
    (非粘着性を高めるため、皮膜を複合化した場合)
項 目 物性値
密度(g/cm3) 2.1~2.2
硬さ(鉛筆硬度) 9H以上(高温硬化タイプ)
屈折率 1.46
耐電圧(V/cm) 2百万以上
可視光透過率(%) 98以上

処理液と皮膜形成メカニズム

トフマクを形成するための処理液の有効成分は、チッソを含有する無機珪素化合物です。これが空気中の水分などと反応してシリカに変化します。
スプレー塗布、ディッピング等

(SiH₂NH)+2H₂O
(SiO₂)+NH₃+2H₂

被処理材について

トフマクはあらゆる材料に処理可能ですが、成分がシリカであることから、密着性(=適性)は次の順に優れます。
ガラス>金属>樹脂>ゴム>木質
トフマクにはじん性が無いので基材が屈曲するとクラックが発生することがあります。従って樹脂やゴムにおいては狙った効果が得られない場合があります。また、樹脂やゴムは処理液の溶媒の影響を受けることがあります。